経理アウトソーシングで成功する秘策

ITベンチャーが行ったリスクヘッジ

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担当者の急な退職

退職者の後任を雇えない

「来月で辞めさせてほしい」

3年間、経理業務を担当してきた彼の、突然の辞意だった。聞けば家業を継ぐために田舎に帰らなければならないという。引き止めることもままならず、一ヶ月では用意に後任を用意することもできず、彼の担当業務は数名で分担して引継ぎをすませることになった。

我が社はたった10人でやっている小さなITベンチャーである。1人でも欠ければ、他の人間に大きな負担がかかってしまう。彼の辞意を聞いてからの経営会議において、人事が議題に挙がるのは必然であった。

経営会議といっても、社長と私、あともう一人しか経営執行役員はいない。この日の会議では、人事と並ぶ議題がもう一つあった。以前から取り組んでいる「コスト削減」についてである。上司が率先して帰り残業を減らす、備品の無駄遣いを徹底的に削る、外注への単価ダウン、賃貸料の低い物件への移転等々、それこそ1円の単位でコスト意識を社員にも植え付けてきた。これ以上は削りようがない。

人件費を抑えるために

しかし、社長は言った。「社員が一人減り、人件費を削れる。後任は入れない」社員を募集するために求人サイトなどに掲載すると、掲載料と入社に結びついた際の報酬で100万以上がかかってしまう。そのコストを削る、というのである。「ただし彼の仕事を現在の人員で分担するのは難しいことはわかっている。人を採らずに解決できる方法を探してもらいたい」社長はそう、業務に関して一任した。

社員が雇えないのであれば、派遣あるいはアウトソーシング。それ以外の方法も探るべく、私は調査と検討を始めることになった。

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